後世が受け継ぎ輝き続ける夢

「実際にどう生きたかということは大した問題ではないのです。大切なのは、どんな人生を夢見たかということだけ。なぜって、夢はその人が死んだ後も生き続けるのですから。」
(ココ・シャネルの言葉より)

ココ・シャネルさんはフランスのファッションデザイナー、シャネルの創業者として有名ですが、実は波乱万丈の人生を送られました。
弊社C’s CollectIonの社名は、ウォルト・ディズニー氏の言葉からいただいたものですが、私が20代そこそこの頃、人生で初めて私を常連客として迎えてくださったショットバーの店名もC’s Collectionでした。当時のオーナーさんがシャネルの大ファンということで名づけられ、店内には数多くのシャネルのバッグやアクセサリーが飾られていました。そこで活躍されていたスタッフの皆さんには四半世紀以上経った今でも大変お世話になっており、弊社の社名決定時にもご助言いただきました。ですから、私もシャネルには特別な思いを抱いています。
ココ・シャネルさんは、幼少期を孤児院で過ごし、その後も歌手の夢も断念するなど、厳しい環境を生き抜いてきました。「翼を持たずに生まれてきたのなら、翼を生やすために、どんな障害も乗り越えなさい。」といった言葉も残していますが、自分の人生は、自らの力で切り拓いていくんだという強い意志が受け取れます。
そんな彼女がデザイナーとしてスタートしたのが今から約100年前の1919年。「シャネル・モード」という帽子店でした。その後、洋服や香水へと翼を広げ始めますが、政界恐慌や第二次大戦における亡命など、激動の人生は続きます。それでもココ・シャネルさんは、夢を持ち続け、新たな作品を生み出していきました。そんな作品にはココ・シャネルさんの夢が多く詰め込まれています。彼女の没後も受け継がれている夢は、半世紀経った今もなお、輝きを増し、世界中の人々を魅了し続けています。
経営者が描く夢を共に働く仲間たちと共有することが重要であることは言うまでもありませんが、その夢が後継者たちに受け継がれ、生き続けることの素晴らしさをココ・シャネルさんが証明してくれています。自分の時代に成し得なかった夢もそれを引き継いだ次世代が育てていく。創業者の強い意志が後継者たちによって実現された事例もよく見かけます。
人の命は限られていますが、その人の壮大な夢を命に限りのない企業(後継者たち)が受け継ぎ、永遠に輝き続ける、そんな企業づくりを目指してまいりましょう。
[ビジネスプロデューサー 古澤秀彦]

毎週月曜日、「夢創造実現Project」と題し、夢にまつわる名言からの学びを考えてまいります。