夢は多くの人に支えられ実を結ぶ

「夢を叶えるために一番必要なのは人です。自分の力では絶対にここまで来られなかった。チームがF1に参戦できたのも、僕の夢にみんなが賛同してくれたから実現したわけだし。」
(鈴木亜久里氏の言葉より)

日本でF1人気が沸騰していた1990年、地元、F1日本GP(鈴鹿サーキット)で日本人ドライバーが初めて表彰台に上がりました。それがこの言葉の主、鈴木亜久里氏です。鈴木亜久里氏は、F1ドライバー引退後、チームオーナーとしてF1参戦するという夢を掲げ、夢の実現に向けて奔走します。莫大な資金が必要となるこの大きな夢は、当然のことながら簡単には進みません。この厚く高い壁を乗り越えるために、鈴木亜久里氏は関係各方面の人々を根気よく訪ね、話し合い、夢の共有に努力しました。結果、初の純日本チーム、スーパーアグリF1チームを立ち上げ、F1に参戦することとなります。
この経験を通じ、鈴木亜久里氏は夢を叶えるために最も必要なものとして、「人」を挙げています。チーム、会社を夢の達成、ビジョンの実現に導くためには、その想いをメンバーと共有することが不可欠となります。この当たり前のような課題を分かってはいるものの、おろそかにしてしまうリーダーが多いのも事実です。鈴木亜久里氏は、ここに全精力を注ぎました。一人ひとりに対し、膝詰めの対話で、その壮大な夢を理解してもらい、賛同させ、巻き込み、うねりへと育てていきました。そこには、絶対に何がなんでも夢を叶えるんだという強い意志があったからこそ、できたのでしょう。この大切な「人」を動かす土壌づくりにあなたは、貴社はどれだけ力を注げているでしょうか?是非とも、この鈴木亜久里氏の経験、事例を参考にしたいものです。
[ビジネスプロデューサー 古澤秀彦]

毎週月曜日、「夢創造実現Project」と題し、夢にまつわる名言からの学びを考えてまいります。